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「Flash」 and 「Gleam」
2日間レミオロメンのライブに参加して、いろんな思いが込み上げた。

1日目は期待と不安が入り混じって複雑な気持ちで臨んだ。
2日目は少なからずある葛藤を胸の奥にしまいこんで「今」を楽しもうと思った。

2日間、本当に楽しかったって言えるライブだった。
本当に終わってみると「ありがとう」「楽しかった」と言う言葉ばかりが出てくる。
嫌な事があっても、受け入れられなくても、楽しかった。
レミオロメンには不思議な力があるみたい。

そんな私の心の変化を綴ってみた。


心の中にある影が広がって、影の中にある闇が染み付いて、
闇の中にいるモンスターが叫んだ。
声に出来ない想いが溢れた。
溢れてどうしようもなくて答えを追い求めて虚数の森で迷った。
光が、風が、夢が、愛が…必要だった。






 

本当に好きで好きでたまらない。

好き過ぎてたまに苦しくなる。

そんなぐらい好き。

大好き。



大好きだから、目の前が見えてなくて真っ暗で、
この先何処に進めばいいのかもわからなくなって、
気がついたら知らない間に心が閉じていた。
いつからだろうか?
私の心にシャッターが閉まったのは…。

初めてレミオロメンを知った時、衝撃を受けた。
目が痛くなるほどの輝き。
「Flash」という光。
ただただ、目の前でまぶしい光を放っていた。
でもそれは私の心に自然と浸透していって、心が眩しいほどの輝きで満たされた。
当時は輝きで満ち溢れていた。
それがいつからか私の中で輝きを失っていき、
だんだん暗くなり、気がつけば目の前は真っ暗だった。
それと同時に私の心はたくさんの醜い感情でどんどん塗りたくられていった。
受け入れたくない現実。
勝手に思い描いている理想。
どんどんどんどん積もっていって、必死に剥がし取ろうとしても取れなくて、
そして次第に私の心のレミオロメンという部分はは真っ黒い闇で覆われた。

一筋でいい、僅かでいい、明かりが欲しい。

そんなことを無意識に思っていたのかもしれない。
先が見えなくてどうしようもなく不安で、でもどうしたらいいのかわからなかった。
わからないから怖かった。
助けて欲しかった。
だから私は会いに行った。
彼らに求めていたものは、一筋の僅かな輝き。
「Gleam」という光。
その光を求めて、目の前を照らして欲しくて、会いに行った。

5月、イベントへ。
7月、フェスへ。
遠くても会いに行った。
その時心は満たされた。
すごく明るい光で照らしてくれた。
でも…その光も時が経つとすぐに消えてしまった。
心は闇に戻った。


なんで?光は何処にあるの?
私が欲しいのは刹那に消える蝋燭のような光じゃない。
しっかりとした一筋の光が欲しい。
蜘蛛の糸のように細くていい。
僅かな輝きで私を捕まえて…
あなた達が見ている世界へ導いて…



8月12日。
見たこともない光が私の前に現れた。
でもどこか懐かしい感じの光。
ずっとずっと待っていた3人の姿が私の視界に飛び込んだとき、確信した。

「Flash」

出会った時に見た光だ。
あの頃とはまた違う輝きだけれど、間違いない。
この眩しい光は「Flash」だ。

ほっとした。
安心した。
必死に涙をこらえた。
あの時、あの場所に居たのはレミオロメンだった。
私の心の覆われていたレミオロメンと言う部分がその日、顔を見せた。

あの頃の光とは違うけれど、確かに光っている。
「変わること」
「変わらないこと」

どちらも大事。
そのどちらも大切にしてきた彼らの光。
私は受け止めた。

キラキラの気持ちを持ち帰った。
山梨から京都まで。
でも実はその時いらないものまで持って帰っていた。
キラキラのほうが大きくて気がつかなかったけど、それは徐々に私の心を黒くした。
8月半ばからそれは徐々に範囲を広げ、
気がつかないうちに私はまた心の中のレミオロメンと言う部分を覆い隠していた。
9月、私はまたレミオロメンに会いに行った。
いつものように心を満たされた。
でもその後、やっぱりいつものように消えた。


私が求めていたのは「Flash」じゃない。
「Gleam」なのだ。
一筋の揺るがない信念のような真っ直ぐの光が欲しい。


レミオロメンが好き。

大好き。

好きが故に盲目になっていた。



私は無意識のうちにレミオロメンを遠ざけた。
忙しい事を理由に。
時間はたくさんあった。
触れようと思えばいつでも触れる事が出来た。
でもしなかった。
それは自分なりの答えを探していたからかもしれない。
いや、答えて欲しかっただけなのかもしれない。
それは自分でもわからなくなるほどだった。
でも、いくら遠ざけようと思っても無理だった。

レミオロメンが好き、それだけじゃない。
私はレミオロメンを取り巻く環境が好き。
その環境が目まぐるしく変化した事についていけてなかったのだろう。
だから受け入れることが出来なかったのだろう。

11月4日。
私の前に現れたレミオロメンはいつもと同じレミオロメンじゃなかった。
必死に何かを伝えようと、私の心に語りかけてきた。
でも、それを素直に受け入れることが出来なかった私。
心のどこかでその事を否定して、単純に楽しむという事しか出来なかった。
次の日、東京観光をしていた私は不思議な体験をした。
ライブの余韻を楽しみつつ、レミオロメンの曲を聴きながら歩いた。
歩いて歩いてひたすら歩いた。
見知らぬ土地を何時間も一人で。
方向もわからず歩いて、たまに迷子になりつつ、それでも歩いた。
歩いていてふと顔をあげたり、迷った時にあたりを見回したとき、
そこが不思議にも彼らに関係する場所だった。


偶然?

それとも必然?



まだ目の前は真っ暗だけれど…
何かが剥がれ落ちて、今まで見えなかったドアノブが見え、扉が僅かに開いた気がした。

東京から帰ってきて大阪公演まで、何も考えないようにした。
考える時間が無いと自分に言い聞かせた。
でも、心の奥では無意識に考えてた。
幕張でのあの気持ちが何かを、考えてた。


きっと幕張で受け止められなかった何かを受け止められる。


不安もあった。
私が参加する会場の大阪城ホールは中でもかなり大きかった。
幕張で開場前に聞いた悲鳴に近い喜びの歓声。
開演するまでの人の流れ。

喜びや楽しみに混じって不安もあった1日目。
やっぱり何も変わっていなかった。
笑顔で走り回る姿を見て安心した。

そして城ホールのステージに現れた3人の姿。

そこに居たのはレミオロメンで、レミオロメンの何者でもなくて…
ただただ思った。
「あぁ、レミオロメンだ」って。
全てを受け止められた気がした。



履き古した スニーカーの踵を踏んで ジャンプする
遠くまで飛ぶ イメージのまま 白線さえも越えてゆけ

永遠の彼方からこぼれ落ちて 流れ星にしがみついた
目を離した枕元に そんな夢を幾つ残した

希望の色は空色 見上げるけど飛べないまま
僕は僕だよと呟けば
ありのままでいる事はこれほど難しい



永遠と一瞬


初めて『ether』を聴いた時、聴き終わって一番印象に残ったのがこの曲だった。
幕張ではわからなかったけど、この部分をソロで歌う意味がわかった気がした。

ライブは続き、楽しい時間は流れて本編終了時。
巨大なスクリーンは下方へ巻き取られた。
後ろには闇が広がっていた。
その中で細く光るヒカリ。





そして


アイランド


アリーナツアー、ノープロモーション、アルバムとしての発売、ライブディスクとの2枚組、
年内限定出荷、出だしのエフェクト、そして…タイトル。

ステージに目を向ける。
足元のスモーク、サビの照明。
そしてステージの後方は闇。

全く違う演出。
でも、それは本編開始時の『永遠と一瞬』を思い出させた。

力強い演奏。
ギターを掻き鳴らし、ベースを滑らかに弾き、ドラムを力強く叩く。
藤巻亮太、前田啓介、神宮司治。
CDで聴いた音と同じとは思えない音を出していた。
新曲を聴いたような感覚。
3人の演奏している表情が脳裏に焼きついた。
そこにあったのは確かに「ロック」だった。
紛れもない「ロック」が、そこにあった。

演奏が終わり、立ち去る2人とは別にステージに残った一つの影。
私は深々とお辞儀をした藤巻亮太から目が離せなかった。

私が求めていた光。
僅かに開かれたドアの隙間からこぼれる一筋の光。
私を導いてくれる光。
見つけた…

「Gleam」

今まで思っていた感情が全て崩れた。
心の中で音を立てて崩れ落ちていくのがわかった。
年明けのツアーから『HORIZON』発売、そしてこのツアーまで、
考えたくなかった、でも考えられずに入られなかった、醜い感情。
私の心の奥のレミオロメンと言う部分を取り巻いて、黒く覆い隠していたもの、
純粋にレミオロメンを信じる事が出来なくなっていたもの、それらが無くなった。
私の心の奥から長い間隠されていたレミオロメンと言う部分が出てきた。


何も恐れることは無い。

彼らを信じていればいい。

ありのままを受け止めること。

それだけでいい。



希望の色は空色 見上げるのさ飛べるまで
僕は僕だよと呟けば
ありのままでいる事はこれほど容易い



その開放感がとても嬉しくて、伝えたくて、私は必死だった。
少しでも多くの人にこのレミオロメンを伝えたいと思った。
だから走った。
伝える為に走った。

2日目のレミオロメンはやっぱりレミオロメンだった。
心の中のモヤモヤがとれて、視界が澄んでいた私は昨日とは違う感情を抱いていた。
今まで受け入れることが出来ずに聴いていた曲。
改めて聴くと歌詞がとても身に沁みた。
それまでは曲の上辺だけしか見ていなかったんだと思う。
だから撫でるように曲を聴いてスーっと通り過ぎて、
曲の奥にある、本当に伝えたい事まで見えてなくて。

私は言葉が好き。
言葉が好きだからこそ歌詞がとても身に沁みる。
そこで気がついた。
たくさんの曲があってたくさんの歌詞があるけれど、
今回のツアーのセットリストで特に感じた。
藤巻亮太が書く歌詞には希望の光が見える。
どの歌詞も希望が見える。
吐き出した、戸惑いやジレンマを綴った、といわれている『アイランド』にも。
むしろ私は今回『アイランド』」に一番希望を感じた。

戸惑いやジレンマは少なからず昔からあったんだ。
だから私も怖かった。
信じていいのかわからなくなった。
でも『アイランド』を聴いて、大丈夫だって思った。


もう大丈夫。
私は信じるよ。
もしかするとまたモンスターが叫びだすかもしれないけれど…
その時はその時でちゃんと乗り越えてみせる。


遠い記憶の太陽が僕の心に入り込むことはなくても、
三日月の明かりに照らされた道はしっかりと見えてるから。

by new-standard-rock | 2006-11-28 01:20 | レミオロメン
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